豊川悦治さん主演の映画「仕掛人・藤枝梅安」第一作の感想!

必殺シリーズと言えば代表的なテレビ時代劇の1つですよね。

元ネタは池波正太郎先生の仕掛人・藤枝梅安シリーズですが、必殺シリーズ以外にも何度もテレビドラマ化、映画化されています。私も以前、田宮二郎さんが梅安を演じた映画を見たことがあります。

そして2023年に池波正太郎先生の生誕100周年を記念して新たな「仕掛人・藤枝梅安」が公開されました。これは見なければと思って映画館に足を運んだので、せっかくですから感想をアップしておこうと思います!

 

原作の梅安シリーズを読んでみた!

特に深い理由はないですが、映画を見る前に原作を読んでみたくなりました。よく言われる原作レ○プの可能性もありますがそれならそれで仕方ないですからね。

で、ブックオフやメルカリなどで全巻揃えて一気に読みました。めっちゃ面白かったです。

ハードボイルド、ニヒル、クール・・ そう言った言葉がぴったりの虚無的、刹那的な世界観が良いです。 ただ主水が中心の必殺シリーズとはまったくの別物だと思います。

また緒形拳さんや田宮二郎さんが映画で演じた梅安とも違うかなと思います。もちろんそれぞれの良さはありますけどね。

 

ただ残念だったのは最後ですね。未完成とは聞いてましたが想像以上に中途半端な終わり方でした。

完結しなくてもせめて最後の章ぐらい終わってればと思います。 池波先生は急性白血病で死去されたとのことですから発覚してからあっと言う間だったかも知れませんね。

先生は梅安さんの最後をどうするつもりだったのかな。気になりますね。

あと梅安さん読んでますとね。 梅安さんと相棒の彦次郎さんが美味しそうな料理を肴に酒を飲んでおられます。 ビール風飲料をこよなく愛するこのわしも日本酒が飲みたくなりました。

 

個人的に池波正太郎先生の作品は真田太平記を途中まで読んだぐらいでしたがこれを機に他の作品も読んでみたいと思っています。

 

映画「仕掛人・藤枝梅安」第一作の感想!

いや~これはええですわ。 原作の世界観を壊さず再現出来ていると思います。

ニヒル、クール、刹那的・・その手の言葉にピンと来る方には合うんじゃないですかね。個人的には原作を超えたのではないか、とすら思います。映像美も江戸オタにはたまらんです。

 

ストーリーも原作の2つの話を上手くまとめてあると思います。依頼人が別の人物になっていたりとか一部オリジナルな設定やエピソードもありますけどね。

特に違和感は感じませんでした。と言うかこの方が自然かも知れません。

それから映像しか再現出来ないこと、あるいは文章でしか表現出来ないことってありますよね。 どっちが良いとか悪いとかでなくてね。

梅安さんがおみのを仕掛けるシーンは原作ではただ仕掛けて終わりでしたけどね。でも映画では死ぬ間際に梅安さんが兄であることを思い出しながら死んで行く設定にしてありました。

この場面は映像でしか表現出来ないと思う。個人的には一番痺れたシーンでした。

 

それと役者さんたちも頑張ってました。 トヨエツさんは引き受けるに際にかなり悩んだそうです。

梅安は今までそうそうたる名優さんが演じて来ましたからね。プレッシャーも大きかったと思います。

個人的には引け受けて頂いてありがとうございますと言いたいです。

ただ原作の梅安さんは大男で肥満体ですからね。トヨエツさんは肥満体ではないので少しイメージは違うかも知れません。

とは言ってもトヨエツさん演じる梅安に個人的にはまったく不満はないですけどね。

相棒の彦次郎さんを演じる片岡愛之助さんも良いですね。梅安さんより年下と言う原作とは年齢の設定が違いますが、原作の距離感がよく表現出来ていると思います。

あとおみのを演じた天海祐希さんもきれいでした。今や大女優ですね。少々オーバーかも知れませんが熱演だったと思います。

 

最後に・・

今回は映画「仕掛人・藤枝梅安」とその原作を読んだ感想を記事にしてみました。個人的にはめっちゃ面白かったですし原作以上かなとすら思いました。

でも原作ファンの方でこれ見て原作レ○プだ!と怒る人っているんですかね? 感性は人それぞれですからいるかも知れないですね。

それとテレビの必殺シリーズの熱烈なファンの方にも合わないかも知れません。

それから2023年の4月には梅安2が公開されます。予告編見る限り少しどうかなと思う面はありますが、私もまた見に行きます!

やはり映画は映画館で見た方が良いですね。