松田優作の映画「蘇る金狼」の感想・評価!テーマの歌詞が渋い!

わしも今までいろいろな映画を見て参りました。

そこそこの本数は見ておりますが、今まで見た邦画の中ではは蘇る金狼が一番好きでございます。

個人的にはこれぞハードボイルドだと思います。故松田優作さんの代表作と言ってもいいのではないでしょうか。

そこで今回は蘇る金狼の個人的な感想・評価を中心に記事にしてみました!個人的には日本の映画史上屈指の名作だと思いますので多くの方に見て頂きたいですね。

 

映画「蘇る金狼」の概要・あらすじ

蘇る金狼は1979年公開の映画ですから松田さんがちょうど30歳の時ですね。役者としても確固たる地位を築き、脂がのっている時期ではないでしょうか。

そして原作は日本を代表するハードボイルド作家の大藪春彦先生です。ただわしは原作は読んでいないので原作のファンの方がこの映画をどのように評価するかはわかりませんけどね。

簡単なあらすじですが、昼は裏の顔を隠してさえないサラリーマンをしている朝倉哲也が自分の会社の乗っ取りを企むと言う話ですね。

この会社の社長以下の幹部連中がまたクズの集まりでございます。一応、上場企業のようですから現実的にはあの当時でもあり得ないですけどね。

まあそれは置いといて、朝倉は幹部の不正などを調べ上げてそれをネタに手段を選ばす乗っ取り計画を実行に移して行きます。乗っ取り計画はほぼ成功しましたが、最後に誘惑して利用し尽くした部長の愛人に刺されてしまいます。

ラストは飛行機の中で、スチュワーデスに「ジュピターには何時つく?」と訊いて息絶えます。この不可解な?ラストも名シーンの1つとされていますね。

 

風吹ジュンさんとの濡れ場シーン

自分の家で仮面をかぶっているシーン、悪徳市会議員一派との島での銃撃戦など名シーンはいくつもありますが、朝倉に利用される、部長の愛人の永井京子との塗る場も名シーンだと思います。

その永井京子役を演じたのが風吹ジュンさんです。

風吹さんも当時は27歳ですか。アイドルと言うか今でいうバラエティタレントのような感じでしたがこの頃から女優としての活動が主になっていったんじゃないですかね。

当時話題になったのは濡れ場シーンです。一説には本当にやっているのでは?なんて話もありました。もちろんそんなことはないですが、それくらい真に迫っていたと言うことでしょうね。

わしも永井京子がタバコを吸って、朝倉が食事をしながら交わっているシーンは当時から頭に焼き付いております。ただ今のDVDだとそのシーンはかなりカットされているんじゃないですかね。

それが少し残念でございます。

 

朝倉が乗っている車は?

それからこの映画では朝倉が乗っている車も話題になりました。マセラッティ・メラクやBMWなどですね。

そして朝倉はほぼ目的を達成した後に、ランボールギーニ・カウンタックを購入します。

そのカウンタックで早朝の国会議事堂の前の道をを運転しながら「ワハハハハ」と笑うシーンがあります。この映画の中で、わしが一番好きというか印象に残っているシーンですね。

その当時、まだ高校生だったの頃わしも将来コレをやろうと思っていました。もちろん実現しているわけないですけどね。最も実現させたらよくないですよね。

ただこのシーンは松田さんが別撮りであることが丸分かりです。何とかリメイクして欲しいですけどそれは無理ですわな。

 

歌詞が渋い!かっこいい!蘇る金狼のテーマ

それから主題歌がまた渋くてかっこいいですな。歌っているのは前野曜子さんですが、前野さんもかなり前に鬼籍に入られていますけどね。

「動く標的~狙いをつけて♪燃え上がる真昼の静けさは♪寝ぐらを失くした獣の涙♪」

これはサビの歌詞でございますが、何という渋い歌詞でございましょう。これをハードボイルドと言わずして何をハードボイルドの言うのでしょう。

と、わしは思います。

個人的にはストーリーと主題歌がこれほどピッタリな映画ってあるのかなと思います。

 

再び映画化されることはあるのか?

蘇る金狼はその後、真木蔵人さん主演で映画化されたり香取慎吾さん主演でテレビドラマ化されたりしました。

ドラマは見てないですが、映画の方はテレビの深夜放送で見たことがあります。確か前編後編のような2部作になっていたはずです。

でも中身はまったくの別物でした。多少なりともリメイクされていて欲しかったですけどね。タイトルが同じと言うだけです。

まあ別物と割り切って見れば、それなりに面白いとは思いますけどね。

 

でも今後、優作さんの蘇る金狼がリメイクされることってあるんでしょうか?

元の完成度が高すぎるのでやりたい監督さんもいないかも知れませんね。何をどうしようが叩かれるかも知れません。

ただ個人的には現代版を見てみたいような気もします。その場合には主演は優作さんの2人の息子さんのどちらかが主演して欲しいですね。

 

最後に・・

今回はわしが大好きな映画「蘇る金狼」のを取り上げてみました!

おっさんになるとどうしても野心とか欲望とかそういったものが薄れてきます。金に対する欲も若い頃とは違ってくる方が多いのではないでしょうか。

わし自身も20代の頃は欲の塊だったはずなんですけどね。それが今では悟りを開いた仙人のようでございます。でも若い頃のギラギラした感覚が少しでも戻らないかと思ってたまにこの映画を見直しています。

松田優作さん演じる主人公の朝倉哲也はそれこそ欲望の塊のような人間ですからね。もちろん犯罪者にはなりたくはないですが。^^